ENGOLOGY

e-learning スクール

英語学習法 #1【リスニングUP 発音UP】

こんにちは!

英会話スクール教師のAzucaです。

 

今まで「英語学習のコツ」というシリーズの中で記憶力を効率良く使った学習方法や、人が言語を聞き取る仕組みについて紹介してきました。今回はこの聞き取る仕組みを上手く利用した勉強方法を紹介していきます◎

 

どんな勉強をするときにも、

「なぜこの勉強方法なのか」

「この勉強はどんな効果があるのか」

「この勉強によって何を得たいのか」

を考える・考えないでは、全く吸収力が違います。いろんなSNSに様々な学習方法が紹介されています。こちらでは、仕組み・効果・目的を明確にした上で紹介しています。

           f:id:azuca_engology:20200912231412j:plain

 

改めまして、今回はListening&発音UPの学習法を紹介します。

まだ前回の「英語学習のコツ#3」を読んでいない方は必ずこちらを先に読んでください。前回の投稿では「言語を理解する仕組み」について紹介しています。読まずに今回の投稿を読むと40%しか満足できません。仕組みが理解できていないまま学習法を知っても、難しい説明に聞こえたり、腑に落ちないため、全く参考になりません。

(※ 文中でアスタリスク( * )がある箇所は、前回の投稿で紹介したものです)

ぜひ先にこちらを読んでみてください◎

~目次~

  

シャドーイングとは

シャドーイングとは、聞こえてくる英語を shadow(影)のように後から追いかけて、音を真似するトレーニング方法です。この方法によって、発音・リズム・スピード・イントネーションを脳にインプットする練習です。聞こえた英語を瞬時に声に出して真似することによって、本来ならば脳内の*音韻ループで繰り返しつぶやくことを、意識的に声に出して行うことができます。 

初めは真似することに集中しますが、最終的には音声を聞くと同時に意味も理解しながら行うことができるようになります。英語と意味が同時に入ってくる段階は*手続き記憶であり、*長期的記憶になります。

① 記憶に該当する単語がない

f:id:azuca_engology:20200914103647j:image

② 長期記憶《宣言的記憶

f:id:azuca_engology:20200914105710j:image

③ 長期記憶《手続き的記憶》

f:id:azuca_engology:20200914105731j:image

 

ステップ

STEP 1.  英語の音声を用意しましょう

TOEICのリスニングCDや参考書についているCDなど、なんでも構いません。「少し早いかな」ぐらいのスピードのものがベストです。会話でもナレーションでも構いません。あまりにも早い・遅いものはあまり効果がなかったり、負担になってしまうのでオススメしません。

また、ひとつのセクションが長すぎるもの(プレゼンやスピーチなど)は初級者にはオススメしません。超初心者の方は、一文だけをシャドーイングすることから始めても大丈夫ですよ。

 

STEP 2.  シャドーイング

聞こえたままの発音・リズム・スピード・イントネーションを真似することに集中します。音声が聞こえたら、瞬時に自分も音声の後を追いかけっこするように言いましょう。このトレーニングは文字を見ずに、音だけを頼りにします。リピートは相手が言い終わってから自分も同じことを言いますが、シャドーイング音声の一歩遅れて、音声に覆いかぶせるように後に続いて同じことを言います。

何を言ってるかさっぱりわからなかったり、自分が何語を話しているかわからなくなっても大丈夫です。集中するのは、音声を真似すること。意味は全く気にしないでください。初めはとても大変で、途中で音声に付いて行けなくなってしまうかもしれません。付いて行けなくなったら、聞こえたところから再開しましょう。もしくは、また最初から始めましょう。無茶に聞こえますが、必ず口と耳が慣れます。スラスラと言えるようになるまで繰り返しましょう。

 

STEP 3.  英文を確認

ここで初めて英文や日本語訳を見て、音声が何を言っていたのかを理解します。この後のステップに影響するので、英文の意味はしっかり理解しましょう。

この時英文を見て、単語と単語の繋がり方・発音の仕方も確認しましょう。英文と音声を一致させて、正しい英語の発音の仕方を身につけます

 

STEP 4.  コンプリヘンシブ・シャドーイング

コンプリヘンシブ(conprehensive)とは、「理解力のある」という意味です。つまり、今回は英語の意味を理解しながら STEP 2 同様シャドーイングをします。STEP 2 の時と比べて、音には慣れているので、意味を理解しながら音声の後に続いて言うことに集中しましょう。最初から最後まで意味を理解しながらスラスラと言えればミッション・クリアです。

 

注意点

①リピートはNG

STEP 2 でシャドーイングを紹介しました。この時のポイントは、音声が聞こえた「直後」に言うことでした。もしここで瞬時に言わず、ポーズを取ってしまうと、自己流の発音になってしまいます。

通常、言語を聞くと自動的にその意味を理解できます。この時瞬発的に長期記憶の*引き出しの中から単語や文法を*検索をして知識を探してきます。その時検索中に音声知識も見つかってくるのですが、もし自己流の発音(例えばカタカナ英語)で覚えてしまっている可能性もあります。そんな中シャドーイング中にポーズを取ってしまうと、その瞬間検索が始まり、自己流の発音がシャドーイングを邪魔してしまいます。

例えば、「ワツァ」と音が聞こえ、直後に言えばそのまま「ワツァ」と言えるのですが、ポーズを取ってしまうと長期記憶の検索が始まり、「What's up = ワッツ アップ」と検索結果が出るため、自己流の発音で言ってしまいます。

このように頭を使うと「ワッツ アップ」という、音声とはかけ離れた発音をしてしまうのです。

そのため、シャドーイングでは音声の直後に言うことによって、自己流の音を検索する時間・余裕をなくし、より正確な発音を体得できます。

 

②最初から意味を理解しようとしない

STEP 2 と STEP 4 は両方ともシャドーイングでした。「こんな2回に分けなくても、初めから意味も理解しながらやればいいじゃん」と思う人もいらっしゃるでしょう。でもこれでは何も上達しません。2段階に分けた理由があります。 

STEP 2 では、「意味を理解せず、音を真似することに集中」がポイントでした。これは、<音声→音韻ループ>の回路をスムーズにし、*自動化を目指します。音声を真似することで精一杯でしたら、意味まで考えようとすると頭がパンクします。だからこそ、まずは音声を真似することに集中して「音声の知識」→「自動化」にします。

 

STEP 4 では、「意味を理解しながら音声を真似する」ことがポイントでした。つまり、<音声→音韻ループ→検索>の回路をスムーズにし、「音声が聞こえる→意味を理解する」の自動化を目指します。<音声→音韻ループ>は STEP 2 で自動化されているはずなので、<音韻ループ→検索>がターゲットです。前半の処理が自動化されていることによって、後半の処理に集中する余裕が生まれます。

STEP 2 《音声を認識》に集中

f:id:azuca_engology:20200914110959j:image

STEP 4 《意味を理解》に集中

f:id:azuca_engology:20200914111059j:image

2段階に分けるからこそ、それぞれの負担を下げ、処理の余裕を増やし、処理スピードを上げることができます。

 

シャドーイングの紹介は以上となります。

次回はまた別の学習法を紹介しますね◎

お楽しみに♩

 

《おまけ》

あなたの発音を矯正します◎:

coconala.com

 

記憶力を効率良く使った英語学習法:

azuca-engology.hatenablog.com

 

Have a great week!

Azuca

 

*オンラインレッスン開講中

f:id:azuca_engology:20200727180414j:plain←クリック

*教科書にないリアルな英語配信中*

f:id:azuca_engology:20200727181019j:plain←クリック

*最新記事がいつもあなたのところへ*