ENGOLOGY

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英語学習のコツ #3【インプットの自動化】

こんにちは!

英会話スクール教師のAzucaです。

 

記憶力シリーズ3つ目まできました◎ 初回は「短期記憶と長期記憶」、前回は「エピソード記憶×学習」というテーマで書いてきました。今回はこの記憶力シリーズの最終回です。

まだ読んでない方へ:

宣言的記憶とは?手続き記憶とは?まずは記憶力について知りましょう◎


エピソード記憶を使った学習方法で今までとは違う勉強スタイル▽

azuca-engology.hatenablog.com

 

そんな最終回のテーマは「インプットの自動化」です。

手続き的記憶を覚えていますか?体が覚えている記憶のことでしたね。新しい言語を学ぶ時に、脳内で意味や文構造を考えていてばかりではいつまでも上達しません。母国語のように考えずに自然と話したいですよね。今回は他言語を反射的に理解するというスキルを「手続き記憶」の仕組みを利用して習得する、つまり「自動化」を目指しましょう。

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インプットの自動化とは?

宣言的記憶」は意識して脳を活用して 思い出すことでした。対して「手続き的記憶」は無意識に身体が反応することでしたね。

これを言語に当てはめた時、例えば、"Thak you." と言われて、「私は今なに聞かれたんだ?」と考え込む人はいないでしょう。とっさに「自分はお礼を言われた」とわかりますよね。

また、"How are you?" と聞かれたら日本人の場合、とっさに "I'm fine." と答えるでしょう。これは「これを言われたらこれを返す」と身体に染み込んでいて、反射的に反応できるからです。

 

インプットの自動化は今取り上げた例を目標とします。自分が今何を言われたのか理解する時の脳の負担を減らし、口や脳が反射的に動くことを目指します。トレーニングを積んで「英語を瞬時に理解する(インプット)という処理を自動化する」ことができるようになれば、スムーズに聞けたり、自分も話せるようになります。

 

リスニングの流れ

今後お伝えするトレーニング方法がなぜ効果的なのか、まずは耳で聞いた情報がどのように頭の中で処理されるか知りましょう。

 

ノイズキャンセリング

最近iPodsでもこの機能がついたので、多くの方がこの言葉を知っているかと思います。文字通り、ノイズ noise (騒音)をキャンセル cancel (打ち消す)という意味で、よくイアホンの着用時に音楽以外の周りの騒音だけ消す機能のことです。人間の耳でももちろんこの処理が自然とされています。

例えば、カフェにいる時に、こーヒーのスチームの音やBGM、話し声などいろんな音がありますよね。でもあなたは友達と話している時友達の声しか聞いていません。

このように耳は、聞こえてくる音が必要か必要ではないか判断しています。そして、それが必要なものだと判断されると、「聞こう」と意識を集中させます。

ここで必要な力は「集中力」。母国語ならまだしも、他言語を聞き取るにはかなりの集中力が必要です。逆に、リスニング練習をすることによって、集中力を鍛えるトレーニンにもなります。

 

②音韻ループ

必要と判断された音声は、一旦「音韻ループ」と言われる記憶貯蔵庫に保存されます。この貯蔵庫では、聞こえた音を心の中で繰り返しつぶやき続ける(ループする)ことで音声を保持することができます。

例えば、「今から言う5つの単語を5秒で覚えなさい」と言われて「りんご はさみ さつまいも でんち えんぴつ」と言われたら、この5つを何回も何回も唱えて覚えますよね。

それと同じ現象が自然と音韻ループの中で行なわれています。実はこれを声に出して行うと、口と耳が働くので情報が長期的記憶として定着しやすくなります。なので暗記ものは実は、声に出して覚えた方が、黙って覚えるよりも記憶として残るんです。

 

③検索

音韻ループに保持された音声は、脳内に蓄積された記憶をもとに検索されます。この蓄積された記憶は、「長期記憶」で、脳内にある「引き出し」のようなものです。 記憶がひとつひとつこの引き出しの中に貯蔵されていて、検索した結果この引き出しのどれかに該当すれば、理解することができます。「どんな音か」「どんな文法構造か」「どんな意味か」を検索するのです。自分の中のインターネットのようなものですね。検索して該当するものがあれば、検索結果が出ますし、なければ情報は見つかりませんと出ます。

これには注意が必要です。"apple" という単語の意味を知っていて、読み方を「アップル」と覚えていたとしましょう。CDで「アポー」と言う音を聞いたとします。「アップル」と「アポー」は音が違いますよね。この違いによって、検索しても該当するものがないため、聞き取り・理解不可能となってしまいます。文字を見れば「apple = りんご」と理解できたとしても、音を間違えて覚えていては、聞き取ることや理解はできません

このように間違った音を覚えている・発音の仕方を知らない正しく理解することができません。つまり、あなたの発音を正せば、リスニング力も自然とUPします。

 

 

 

さぁ記憶力シリーズはここまでです。

記憶力の種類と仕組み、それから聴覚の仕組みを理解することはできましたか?カタカナ発音ではなく、正しい発音を知ることの大切さも知っていただけたかと思います。

次回はいよいよリスニング力UP&処理能力UPのトレーニング方法をご紹介します◎

お楽しみに☆

 

 

Have a nice weekend!

 

Azuca

 

 

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